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大型工作機械/エンジニアリング(フェロシュタール社)
フェロシュタール・メンテナンス・アイゼンヒュッテンシュタット社は、ドイツのアイゼンヒュッテンシュタットにある大規模金属プラントです。フェロシュタール社は、機械およびプラントエンジニアリング分野、およびアセンブリやプラントの工業設備保守で数十年にわたり優秀な業績を残しています。
フェロシュタール社が最初にレーザートラッカーに着目したのは、同社の工作機械修理工程を検証する計測システムを探している時でした。2007年の春には、製造と品質保証のためにAPIレーザートラッカーを購入しています。トラッカーは、数値制御式(NC)の製造用大型工作機械を含め、同社が所有する工作機械の予防保守に使われています。
フェロシュタール社の品質部長であるクマー氏は、これらの業務実施の責任者です。クマー氏とヒルブルガー氏は、わずか数分間でセットアップが可能な APIシステムの柔軟性に感心しました。素早いスタートアップ、移動が容易なシステムは、多くの計測手順を不要にしました。APIのシステムは主要なほとんどの測定ソフトウェアパッケージと互換性があるので、フェロシュタール社では、コストのかかるオペレータの再トレーニングを行うことなくAPI Tracker3を同社の既存ソフトウェアに組み込むことができました。
フェロシュタール社の生産部長、ディーター・ツェリン氏は語っています。「この装置はワークピースを修復する前の状態確認にも使われます。もちろん、通常は形状と許容差の確認にAPIレーザートラッカーを使用しています。当社が以前使用していた装置では、この種の測定を行うことはできませんでした。」
フェロシュタール社では、レーザートラッカーを自社機械のオーバーホールだけではなく、隣接する鉄鋼工場であるACELOERのような顧客の研削機械にも使用しています。
もう1つの用途は、鋳造工場で使われているローラーエプロンです。この場合は、フェロシュタール社の従業員がレーザートラッカーを使用してローラーの品質を確認しています。フェロシュタール社の顧客には、SM DEMAG AG、レンク(Renk)、およびファッテンファル(Vattenfall)が含まれています。これらの会社のトランスミッションケースや特殊金具は、冶金、ギア製造、ならびにエネルギーおよび露天採掘といった分野で使用するために顧客に納入されます。ここでも、大型鋳造部品の形状および位置許容差の計測において、レーザートラッカーが大きな役割を果たします。
品質部長のクマー氏は次のように語っています。「今では、事実上あらゆるところでトランスミッションを計測することができます。たとえば、固定計測器に頼らず、ギアのテストスタンド上で直接計測することも可能です。」
APIレーザートラッカーを使用することで固定式CMMまでワークピースを搬送する必要がなくなったため、フェロシュタール社では大幅な時間の節約が実現されました。部品の計測は現場で行うことができ、工作機械上にクランプされた状態のままということもしばしばです。
システム購入の最終的な決断に大きく影響したのは、すでにAPIレーザートラッカーによる成功体験を持つ知り合いの企業からの勧めでした。この顧客は、 APIシステムを使用することによって、極めて厳しい寸法測定を容易に実現していました。さらにAPIシステムは、他のサプライヤーとの比較のためのテスト計測において良好な結果を示しました。
フェロシュタール社はAPI Tracker3によってその品質管理の幅を広げ、溶接構造物の検査品質を大幅に向上させました。フェロシュタール社はDIN EN ISO 9001:2000の認証を受けています。